トレンドグラフとは?中央監視・BEMSで使われる設備データの推移をわかりやすく解説

中央監視・BEMS

トレンドグラフとは?

トレンドグラフとは、設備から収集したデータを時間の経過に沿ってグラフで表示する機能です。中央監視システムやBEMSでは、温度・湿度・圧力・流量・電力などの変化を確認するために使われます。

現在の数値だけでは、値がいつ上がったのか、どの程度変動しているのか、異常がいつ始まったのかを判断しにくい場合があります。トレンドグラフを使うと、過去から現在までの変化を時系列で確認できます。

トレンドグラフで確認できるデータ

記録できる項目は、設備の仕様や中央監視システムの設定によって異なります。空調・計装では、例えば次のようなデータが対象になります。

  • 室内温度、外気温度、給気温度
  • 冷水・温水の往き温度と還り温度
  • 配管の圧力や差圧
  • 水や空気の流量
  • 電力使用量
  • バルブ開度やインバータ周波数
  • 機器の運転・停止状態

ただし、すべての項目が必ず記録されるわけではありません。計測点の登録やデータ保存の設定が必要な場合があります。

トレンドグラフの見方

一般的なトレンドグラフでは、横軸が時間、縦軸が温度や圧力などの値を表します。複数の計測点を同じ時間軸で表示すると、値の変化や機器同士の関係を比較できます。

例えば、室温とバルブ開度を同時に表示すれば、室温が上昇したときにバルブがどのように動作したかを確認できます。ただし、グラフ上で変化が同時に見えても、それだけで因果関係が確定するわけではありません。

トレンドグラフの具体的な活用例

室温が設定値から外れる場合

室温と設定値、給気温度、バルブ開度などを確認すると、室温が変化した時間帯や、制御出力の変化を把握できます。外気条件や室内負荷も合わせて確認すると、原因を調べる手掛かりになります。

冷水温度が安定しない場合

冷水の往き・還り温度やポンプの運転状態などを時系列で確認します。温度が変動した時間と、設備の運転状態が変化した時間を比較することで、調査対象を絞り込める場合があります。

ポンプやファンの運転を確認する場合

運転状態やインバータ周波数、圧力・差圧などを組み合わせて確認します。指令値と実際の状態を比較できる構成であれば、設備が想定どおりに動作しているかを調べる材料になります。

記録周期と保存期間の注意点

トレンドグラフの見やすさや分析できる内容は、データの記録周期と保存期間に左右されます。

設定項目意味注意点
記録周期データを記録する間隔周期が長いと短時間の変動を捉えにくい
保存期間過去データを保持する期間期間を過ぎたデータは確認できない場合がある
表示期間グラフに表示する時間範囲短期変動と長期傾向では適した範囲が異なる
計測点の選択グラフに表示するデータ項目比較したいデータの時刻や単位をそろえる

適切な記録周期や保存期間は、設備の応答速度、監視目的、システムの容量などによって異なります。

トレンドグラフと警報履歴の違い

トレンドグラフは、温度や圧力などの値が時間とともにどう変化したかを確認するものです。一方、警報履歴は、警報が発生・復旧した時刻や内容などを確認するために使います。

異常の原因を調べる際は、トレンドグラフで計測値の変化を確認し、警報履歴や運転履歴と時刻を照合すると、状況を把握しやすくなります。

トレンドグラフを使うときの注意点

  • 計測点の名称、単位、測定位置を確認する
  • 表示期間と記録周期を確認する
  • センサーの故障や計測値の欠損がないか確認する
  • 設備の運転状態や設定値と照らし合わせる
  • グラフだけで原因を断定せず、現場状況や警報履歴も確認する

グラフの値が不自然な場合は、実際の設備状態だけでなく、センサー、信号伝送、データ記録設定などに問題がないかも確認します。

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