電動弁とは?空調設備で使われる電動バルブの仕組みと役割をわかりやすく解説

計装

電動弁とは、電動アクチュエータを使って、配管内の流体を通す・止める・流量を調整するバルブです。空調設備では、冷水や温水の流量を調整し、空調機やファンコイルユニット(FCU)の冷暖房能力を制御するために使われます。

電動弁を理解するには、バルブ本体の役割と、バルブを動かす電動アクチュエータの役割を分けて考えることが重要です。

電動弁の仕組み

電動弁は、主にバルブ本体と電動アクチュエータで構成されます。アクチュエータが電気信号や開閉指令を受け取り、バルブを動かします。

  1. 温度センサーなどが室温や水温を測定する
  2. DDCなどのコントローラが測定値をもとに制御量を決める
  3. コントローラが電動アクチュエータへ指令を出す
  4. アクチュエータがバルブを動かす
  5. 冷温水の流量が変化し、空調能力が調整される

実際の動作は、バルブの種類や制御方式によって異なります。開閉だけを行うタイプと、開度を連続的に調整できるタイプがあります。

電動弁の主な種類

種類 特徴 主な用途
開閉制御型 全開・全閉などの動作を行う 流体の通過・停止
比例制御型 入力信号などに応じて開度を調整する 冷温水流量の調整
二方弁型 主に2つの接続口を持つ 配管の流量調整
三方弁型 3つの接続口を持ち、流路の切替や混合などを行う 流体の分配・混合

「電動弁」は動かし方に着目した呼び方です。一方、「二方弁」「三方弁」は主に接続口の数や流路構成に着目した呼び方です。そのため、三方弁に電動アクチュエータを組み合わせた電動弁もあります。

空調設備での使用例

AHUの冷却コイルを例にすると、室温が設定値より高いときに冷水の流量を増やし、冷却能力を高める制御が考えられます。

室温センサー → DDC → 電動弁 → 冷水流量の調整 → 冷却能力の調整

これは代表的な構成例です。実際の制御動作は、制御プログラムや設備設計によって異なります。

電動弁とDDCの関係

DDCは、センサーから受け取った測定値をもとに制御判断を行うコントローラです。電動弁は、その指令に応じて流量を調整する操作端として使われます。

電動弁への指令には、ON・OFF信号や、0~10V、2~10Vなどのアナログ信号が使用される場合があります。どの信号を使うかは、アクチュエータの仕様によって決まります。

接続する際は、電源電圧、制御入力、必要な出力信号、動作方向などを確認する必要があります。

電動弁の選定時に確認すること

  • 流体の種類:冷水、温水など
  • バルブの口径と接続方式
  • 必要な流量と圧力条件
  • 開閉制御か比例制御か
  • アクチュエータの電源電圧
  • 制御信号の種類と入力仕様
  • 停電時や故障時の動作
  • 設置環境や保守スペース

特に、コントローラの出力信号とアクチュエータの入力仕様が一致しているかは、導入時に確認すべきポイントです。

電動弁が動作しないときの確認ポイント

  1. コントローラから運転指令が出ているか確認する
  2. アクチュエータの電源と配線を確認する
  3. 制御信号の種類と設定を確認する
  4. アクチュエータの動作方向や開度表示を確認する
  5. バルブ本体の固着や、配管側の異常がないか確認する

動作不良の原因は、電源や信号の問題だけでなく、アクチュエータやバルブ本体、配管条件にある場合もあります。点検は設備の安全手順とメーカーの取扱説明書に従って行います。

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