ダンパーとは?
ダンパーとは、空調設備のダクトなどに設置し、空気の流れや風量を調整する装置です。内部の羽根(ブレード)の角度を変えることで、空気の通過量を調整したり、流路を開閉したりします。
空調設備では、給気・排気の風量調整、空気の流れる方向の切り替え、設備停止時の遮断などに使われます。用途によって構造や制御方式が異なります。
ダンパーの仕組み
一般的なダンパーは、ダクト内に設置された羽根を回転させて開度を変えます。羽根を開くと空気が通りやすくなり、閉じると空気の流れが制限されます。
ただし、ダンパーの開度と風量は必ずしも比例しません。ダクトの圧力や他のダンパーの状態、ファンの運転条件などによって、実際の風量は変わります。
ダンパーの主な種類
風量調整ダンパー
ダクト内の風量を調整するためのダンパーです。手動で調整するタイプと、アクチュエータを取り付けて自動制御するタイプがあります。
開閉ダンパー
空気の通路を開いたり閉じたりする用途に使われます。設備の運転・停止や流路の切り替えなどに合わせて動作する構成があります。
防火ダンパー
火災時に延焼を防ぐ目的で設置されるダンパーです。一般的な風量調整ダンパーとは目的や要求される性能が異なり、法令や設計仕様に沿った取り扱いが必要です。
電動ダンパー
電動アクチュエータなどを使って、ダンパーの開度を自動的に調整する構成です。DDCなどからの制御信号に応じて動作します。対応する信号や開度制御の方法は機器によって異なります。
ダンパーとアクチュエータの関係
ダンパーは空気の流れを調整する機構で、アクチュエータはダンパーを実際に動かす駆動装置です。
手動式のダンパーは人が操作しますが、自動制御する場合は電動アクチュエータなどを取り付け、制御信号に応じて開度を変えます。
アクチュエータの種類や制御方式は、必要な動作、開度、駆動力、電源、制御信号などをもとに選定します。
関連:ダンパーアクチュエータとは? / アクチュエータとは?
DDCによるダンパー制御
空調設備では、DDCが温度や圧力などの測定値をもとに、ダンパーの開度を調整する構成があります。
- センサーが温度や圧力などを測定する。
- DDCが測定値と設定値を比較する。
- DDCが制御信号を出力する。
- アクチュエータが信号に応じてダンパーを動かす。
開度の調整方法には、ON・OFFで開閉する方式や、0〜10Vなどの信号で開度を調整する方式があります。実際に対応する方式は機器の仕様によって異なります。
ダンパーを点検するときの確認ポイント
| 症状 | 確認項目 |
|---|---|
| 開度が変わらない | 制御信号、電源、アクチュエータ、機械的な引っ掛かり |
| 指令と実際の開度が合わない | 信号設定、開度フィードバック、リンク機構、取付状態 |
| 風量が想定と異なる | ダンパーの開度、ファンの運転状態、ダクトの圧力、他のダンパーの状態 |
| 異音や振動がある | 羽根やリンク機構の緩み、異物、取付状態 |
ダンパーが正常に動作していても、風量が設計どおりになるとは限りません。風量に問題がある場合は、ファンやダクト、他のダンパーの状態も含めて確認します。
点検は設備の安全手順に従って行い、防火ダンパーなどの安全に関わる機器は、所定の手順や資格要件に従って取り扱ってください。
よくある質問
ダンパーの開度を50%にできますか?
開度調整に対応したアクチュエータと制御方式であれば、50%などの中間開度を指令できる構成があります。ただし、指令した開度と実際の風量が同じ割合になるとは限りません。
ダンパーとバルブの違いは何ですか?
ダンパーは主に空気の流れを調整し、バルブは主に水などの流体の流れを調整します。どちらも開閉や流量調整に使われますが、対象とする流体や構造が異なります。
ダンパーが動かない場合、どこを確認しますか?
自動制御式の場合は、制御信号、電源、アクチュエータ、リンク機構などを確認します。現場の開度とDDCの指令値・フィードバック値を照合すると、原因を切り分けやすくなります。

