センサーとは、温度・圧力・湿度・流量などの物理量を検出し、設備の監視や自動制御に利用できる信号へ変換する機器です。空調設備では、室温や配管内の圧力、ダクト内の差圧などを測定し、コントローラが適切な制御を行うために使われます。
この記事では、センサーの基本的な仕組み、主な種類、空調・計装設備での使用例、選定時の確認ポイントを解説します。
センサーとは
センサーは、周囲の状態や設備の変化を検出する機器です。検出した情報を電気信号などに変換し、コントローラや監視システムへ伝えます。
たとえば、室温が設定値より高くなった場合、温度センサーが室温を測定し、その値をコントローラへ送ります。コントローラは測定値と設定値を比較し、バルブやインバータなどを制御します。
センサーが使われる仕組み
- センサーが温度や圧力などを検出する
- 検出した物理量を電気信号などに変換する
- コントローラが信号を受け取り、測定値として扱う
- 制御プログラムに従ってバルブやファンなどを動かす
- 測定値や設備の状態を中央監視で確認する
センサー自体が設備全体の制御を行うとは限りません。一般的には、センサーが測定し、コントローラが判断し、操作端が設備を動かすという役割分担になっています。
センサーの主な種類
| 種類 | 測定するもの | 空調設備での使用例 |
|---|---|---|
| 温度センサー | 温度 | 室温、給気温度、配管温度の測定 |
| 圧力センサー | 圧力 | 配管内の圧力や機器の圧力監視 |
| 差圧センサー | 2点間の圧力差 | フィルターの目詰まり確認、ダクト圧力の測定 |
| 流量センサー | 流体の流量 | 冷温水や空気の流量測定 |
| 湿度センサー | 湿度 | 室内や外気の湿度管理 |
センサーの出力信号
センサーが検出した情報は、設備側が受け取れる信号として出力されます。代表的なものに、電圧信号、電流信号、抵抗値、通信信号があります。
| 信号の例 | 特徴 | 確認すること |
|---|---|---|
| 0~10V | 電圧の変化で測定値を表す | 入力レンジ、配線、共通端子 |
| 4~20mA | 電流の変化で測定値を表す | 入力レンジ、電源、断線時の扱い |
| 抵抗値 | 温度などに応じて抵抗が変化する | センサーの種類、測定方式、配線方式 |
| 通信信号 | データを通信で送受信する | 通信方式、アドレス、設定値 |
信号の種類が同じでも、測定範囲や変換設定が異なると正しい値を取得できません。センサーとコントローラの仕様を合わせる必要があります。
センサーとコントローラの違い
| 機器 | 主な役割 |
|---|---|
| センサー | 温度や圧力などを検出する |
| コントローラ | 測定値を設定値と比較し、制御内容を決める |
| 操作端 | バルブやダンパーなどを動かす |
| 中央監視システム | 設備の状態や測定値をまとめて監視・操作する |
たとえば、温度センサーが室温を測定し、DDCが制御判断を行い、電動弁が冷温水の流量を調整します。中央監視システムでは、室温や運転状態を画面上で確認できる構成があります。
センサーを選定するときの確認ポイント
- 測定対象:温度、圧力、差圧、流量など
- 測定範囲:想定される最小値・最大値
- 精度:必要な測定精度を満たしているか
- 出力信号:電圧、電流、抵抗、通信など
- 設置条件:温度、湿度、振動、水濡れ、設置場所
- 接続先:コントローラの入力仕様と一致しているか
- 保守性:校正や交換が必要な場合に作業しやすいか
選定時は、測定対象だけでなく、設置環境と接続先の仕様も確認します。適切なセンサーを選んでも、入力設定や配線が合っていなければ正しく測定できません。
測定値に異常があるときの確認
表示値が実際の状態と合わない場合は、次の点を順に確認します。
- 現場の実際の温度・圧力などと表示値を比較する
- センサーの設置場所や取付状態を確認する
- 電源、配線、端子の緩みや断線を確認する
- コントローラの入力種別と測定レンジを確認する
- センサー本体の故障や経年変化を確認する
確認作業は、設備の安全手順やメーカーの取扱説明書に従って行います。

